8月23日にHAPPINESS ARENAで幕を開けた「U18日清食品トップリーグ2025」。女子の開幕戦は、千葉経済大附属(千葉県)と慶誠(熊本県)が対戦。試合は69-54で慶誠が勝利を収めましたが、千葉経済は粘り強く追い上げを見せました。
試合は千葉経済大附属#4 淺野愛桜選手(3年/162cm)の先制ジャンプシュートから動き出しましたが、前半は慶誠ペース。#24 フェイバ ヘンリー選手(2年/184cm)のゴール下での得点や#17 澤田樹奈選手(3年/167cm)のレイアップなどで第1クォーター半ばに13-4とリードした後、第2クォーター開始早々に千葉経済大附属#13 坂田萌選手(2年/172cm)のターンアラウンド・ジャンプシュートが決まったところで一度は14-13と逆転を許しましたが、その後インサイドとアウトサイドの連係が冴え得点を伸ばし、38-24と14点差のリードでハーフタイムを迎えます。
流れを変えたい千葉経済大附属は、後半もタイトなディフェンスで立ちはだかる慶誠に懸命に対抗。第3クォーターに坂田選手のフェイバ選手に対する果敢なスピンドライブからのフィールドゴールや、#5 安川稀尋選手(3年/1782cm)の終了間際のレイアップなど54-43と点差を11に縮めると、第4クォーター残り4分17秒には淺野選手のドライビング・レイアップで60-52の8点差まで追い上げました。
しかし慶誠は終盤も、フェイバ選手の高さを生かした連係オフェンスや#1 陽本麻生(3年/170cm)の3Pシュートなどで加点。最後は15点差で白星スタートを切りました。
敗れた千葉経済大附属は、「U18日清食品トップリーグ2023」で一つ勝利を手にしていましたが、この日は2年ぶりの白星に届かず。今夏の令和7年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)ではベスト8進出を果たしたチームでしたが、18得点、7リバウンド、3アシストとチームを鼓舞し続けた坂田選手(2年/172cm)は「試合の入りから自分たちらしさを出せずに終わってしまいました」とこの一戦を振り返りました。「後半は少しずつ自分たちらしさを出せて、それはよかったと思うんですけど、次からは最初からできるようにしていきたいです」。
インターハイでも得点源として平均18.3得点を記録した坂田選手は、高さに加えて優れた運動能力と勝負勘を持つ伸び盛りのフォワード。今春には2024年度バスケットボール女子U18日本代表エントリーキャンプ(2025年度U18日本代表候補選手選考合宿)の参加メンバーにも名を連ねた有望株です。悔しい黒星にも「今のチームは3年生が引っ張ってくれていますけど、最上級生ではない私も2年生のうちからキャプテンの淺野選手に負けずにチームに引っ張っていきたいです」「チームがうまくいかないときにやるのは自分だと思っています」と力強いコメント。残る6試合での活躍と成長が楽しみです。インターハイではアウトサイドからも積極的にシュートを狙う場面がありましたが、今後に向け更なる飛躍を期して臨んでいる今大会では、「もう一度初心に戻ってインサイドのプレーをやらせていただいています」という言葉通り、果敢なリムアタックはこの試合でも何度も得点機を生んでいました。
千葉経済大附属の卒業生には、2年前の大会でリーグ全体2位の平均27.1得点を記録した角陽菜多選手(現・筑波大2年)や、16.7得点(同10位タイ)、2.0スティール、9.3リバウンド(どちらも同6位タイ)とオールラウンドに活躍した坂口彩花選手(現・拓殖大2年)らがいます。坂田選手は「インターハイでもそうでしたけど、先輩たちの記録を超えるのも自分たちの目標です。今大会でも越えていけたらうれしいです!」と瞳を輝かせていました。この気持ちがコート上で実を結び、坂田選手だけでなく千葉経済大附属全体の躍進につながることも期待しましょう。
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