「U18日清食品トップリーグ2025」はHAPPINESS ARENAで8月24日に開幕2日目を迎え、第1試合で女子の桜花学園(愛知県)が慶誠(熊本県)と対戦しました。2022年に「U18日清食品トップリーグ」の初代王者となった桜花学園は、約3週間前に令和7年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)を制したばかりのチーム。ただし、スターターの勝部璃子選手(2年/177cm)が、U18日本代表の一員として「第33回日・韓・中ジュニア交流競技会」の遠征に参加しており帯同していません。対する慶誠は、前日一足先に千葉経済大学附属(千葉県)と今大会初戦を戦って69-54で下しており、この日は連戦。かつ、チーム最長身の控えセンター#0サンバ デイエマリ選手(1年/188cm)がその開幕初戦で左膝を痛め、プレーできない状態でした。
試合は、桜花学園の#8 イシボ ディバイン選手(3年/177cm)の得点で先制すると、#9 國武珂憐選手(2年/170cm)の連続得点でいきなり6-0とリードします。しかし慶誠も#17 澤田樹奈選手(3年/163cm)の3Pシュートで反撃開始。そこからハーフタイムまでは1~2ポゼッション差で追いつ追われつの展開となりました。
39-35とリードして第3クォーターを迎えた慶誠は徐々にリードを広げ、このクォーターの残り3分56秒に#1 陽本麻生選手(3年/170cm)がフリースローを2本沈めたところで52-41と点差は11に。しかし桜花学園は慌てません。#6 竹内みや選手(2年/161cm)のパスを受けた國武選手の得点から10-1のビッグランで追い上げます。慶誠は第4クォーター開始時点でもリードを保っていたものの、その差は55-54とわずか1点となっていました。
勢いを増した桜花学園は、第4クォーター開始早々に竹内選手がスティールからの速攻でレイアップを決めて56-55と逆転。残り6分22秒、竹内選手が今度は3Pシュートを成功させて65-58とこの日最大の7点差のリードを手にします。慶誠も澤田選手の3Pシュートなどで追いすがり、残り3分22秒には#34 杉本愛奈選手(2年/171cm)のレイアップで68-67とリードを奪い返しますが、最終局面では2本のフィールドゴールを決めた竹内選手らの活躍で、1ポゼッション差の桜花学園73-70慶誠の結果となりました。
試合後の場内は、接戦を演じた両チームに温かい拍手が送られました。リバウンドでは、41-34と上回ったのは慶誠。試合巧者の桜花学園のプレーがすばらしかったのと同時に、慶誠も十分対抗できる手応えを感じたに違いありません。
慶誠のキャプテンを務めるポイントガードの澤田選手は、「平均身長では大きい相手でしたが、やっぱり相手にも隙があります。相手がこぼしたボールに飛びつく大切さは、インターハイで樟蔭(大阪府)との対戦から学んだこと。しっかり最後までルーズボールを取りにいけば、大きい相手にも負けないことがわかったので、練習からしっかり徹底しようと話していました」とチームの奮闘に胸を張ります。夏の大舞台での学びを生かして強敵相手に食い下がった戦いぶりを振り返る、「ギリギリの点差で負けてしまったんですけど、戦えるところが多かったので自信につながりました」とさわやかな笑顔を見せてくれました。
チームハイの19得点を挙げた自身のパフォーマンスについては、「点を取りにいけたのはよかったです」と話す一方、司令塔として「気持ちが先走って肩に力が入ってしまったり、ゲームコントロールでミスしたり、チームの得点が止まったときにうまくコントロールできませんでした」と悔しい表情も。しかし、この敗戦からの学びを残る5試合できっと生かしてくれることでしょう。
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