足りないものを伸ばし合う双子の阿部心愛(桜花学園)&友愛姉妹(聖和学園)
「U18日清食品トップリーグ2023」の大会初日、インターハイ準優勝の桜花学園(愛知)に対して、東北女王でインターハイベスト8の聖和学園(宮城)が挑みました。
立ち上がりこそ拮抗して6-6というスコアでしたが、「インターハイを終えてからディフェンスの強化に取り組んできました」(長門明日香コーチ)という桜花学園が、堅いディフェンスで聖和学園の攻撃をシャットアウト。21-6と一気に置き去りにし、その後も試合を優位に進めます。47-30で前半を終えると、第3クォーターからは激しいディフェンスから次々に速攻を決めて圧倒。結果的に97-40で快勝を収めました。
この試合、勝敗とは別に見どころとなったのは、同じ背番号9を着ける“阿部姉妹”の対決です。桜花学園の#9阿部心愛選手と聖和学園の#9阿部友愛選手は、ミニバス、中学と同じチームでプレーしてきた双子の姉妹。心愛選手いわく「高校でも同じチームでプレーしたい気持ちはありましたが、私は桜花学園という日本一のチームに挑戦したいという気持ちがあり、友愛は地元の聖和学園を強くしたいという気持ちがありました」とのことで、互いの意志を尊重し、それぞれの道で努力することを誓ったと言います。
2年生となった現在は、それぞれチームに欠かせない主軸の一人として活躍。今年の夏にはそろって女子U16日本代表チームに選出され、「FIBA U16女子アジア選手権大会2023」に出場して貴重な経験を積みました。
妹の友愛選手にとって、心愛選手は憧れの存在のようです。「中学生のときは姉が1対1を多く仕掛けて、自分はどちらかというとリバウンドや合わせのプレーに徹する選手でした。今、高校では1対1を求められるようになったので、姉が持っている1対1のスキルなどは尊敬しています」と友愛選手。
しかし一方の心愛選手も、友愛選手とは別々のチームになったことで「中学生のときは友愛が外したシュートをリバウンドで拾ってくれていましたが、高校では友愛がいなくなって、リバウンドをもっと頑張るようになりました」と言います。友愛選手は1対1、心愛選手は泥臭いリバウンドと、中学までは互いに補い合ってきた足りないものを、高校で伸ばしているようです。
全国屈指の強豪校で、それぞれに切磋琢磨する阿部姉妹。この「U18日清食品トップリーグ2023」での対決は、お互いの成長を肌で感じ、大きな刺激を受けたゲームとなりました。得られた収穫を糧にして、これからさらに成長した2人の姿が見られることでしょう。
「U18日清食品トップリーグ2023」は「U18日清食品リーグ公式YouTube」と「バスケットLIVE」で全試合ライブ配信中です。(※バスケットLIVEはシステムメンテナンス等により、一部試合のライブ配信が行われない場合があります。)
また、スポーツナビでも一部試合を配信しております。日本中を “沸かす” U18世代国内最高峰の戦いを是非配信にてご観戦ください。
この記事をシェアする