「笑顔を大事に、見ている人にも楽しんでもらえる試合を」
精華女子 #4 谷 千優
「U18日清食品トップリーグ2023」が今週開幕し、9月10日の第1試合で岐阜女子(岐阜)と精華女子(福岡)が激突しました。ともに留学生を擁しながら、粘り強いディフェンスからのブレイクを得意とする似たタイプのチーム。どちらが主導権を握るか注目となりました。
結果的には、第1クォーターで29-10と先手を打った岐阜女子が試合を優位に進め、86-62で勝利を収めました。堅いディフェンスから#5柴田緑選手らがブレイクに走り、絶対的エースの#4絈野夏海選手は3ポイントシュートを中心に前半だけで19得点を挙げる活躍。途中、ベンチの下級生と総入れ替えする余裕も見せながら、貫禄のゲームとなりました。
初出場の精華女子は、大会初戦を勝利で飾ることはできませんでした。大上晴司コーチは「一つ一つのプレーの精度、特にボールを持つ選手の状況判断が、岐阜女子さんの方が上でした。自分たちの準備してきたディフェンスにもうまく対応されてしまい、試合の雰囲気なども含めて自分たちが飲み込まれてしまったように思います」と敗戦の弁。それでも、持ち味が全く出せなかったわけではありません。第2クォーターや第4クォーターでは得点で岐阜女子を上回り、ディフェンスのハードさも後半に進むにつれて良くなっていました。
今年のインターハイに4年ぶりに出場した精華女子は、まだまだ経験値の浅いチームです。スタメンの#14下川蒼乃選手や#11米森奈々心選手は2年生で、1年生の#44アキンデーレ タイウォ イダヤット選手に関してはまだ来日して数か月。加えて、このリーグ戦では「インターハイではメインの選手たちにプレータイムが偏っていたので、ベンチメンバーの出場時間をもっと増やしてチャレンジさせたい」(大上コーチ)という狙いもあり、今日の試合でも多くの控え選手がコートに立ちました。
そんな下級生も多い精華女子の中で、揺るぎない精神的支柱となっているのが#4谷千優選手と#5樋渡梨桜選手の3年生コンビです。キャプテンの谷選手は「自分は40分間、暗い顔をせずに笑顔で戦うことを心掛けています。どんな展開になっても声をかけ続け、手を差し伸べ続けて戦いたいです」と強いリーダーシップを口にします。
3年生の谷選手たちにとっては、この「U18日清食品トップリーグ2023」は最初で最後の大会。谷選手は「このリーグ戦を、ただ試合をこなすとか、ただの“良い経験”で終わらせず、一戦一戦勝つことを意識して戦おうと思っています。それと同時に、精華女子は楽しむことを大切にしているチームなので、笑顔を大事しながら見ている人にも楽しんでもらえる試合をしたいです」と意気込みを語っていました。下級生をまとめ上げ、見る者の心を動かすような試合を期待したいと思います。
「U18日清食品トップリーグ2023」は「U18日清食品リーグ公式YouTube」と「バスケットLIVE」で全試合ライブ配信中です。(※バスケットLIVEはシステムメンテナンス等により、一部試合のライブ配信が行われない場合があります。)
また、スポーツナビでも一部試合を配信しております。日本中を “沸かす” U18世代国内最高峰の戦いを是非配信にてご観戦ください。
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