• 日清食品
  • カップヌードル

U18日清食品リーグ

187cmのオールラウンダー北角寛人「もっとチームを引っ張らなければ」
四日市工業(三重県)

U18日清食品リーグ2023 大会レポート
U18日清食品 東海ブロックリーグ2023
レポート

四日市工業(三重県)は今夏のインターハイに4大会ぶり43回目の出場を果たしましたが、1回戦で別府溝部学園(大分県)に58-111で敗れました。
「自分たちのやれることをやって、力を出し切って負けたのなら納得できると思います。でも、選手にとっては初めての全国の舞台で、緊張から自分たちの力を発揮できず、10点くらいの実力差しかないのに40点差で負けた。今年は下級生中心のチームですが、3年生にとっては全国のチャンスはあと1回しかありません」
水谷幸司コーチはこう振り返り、「U18日清食品 東海ブロックリーグ2023」を全国大会で勝ち切るための研鑽の場にしたいと話します。

大会3日目、四日市工業は強力な留学生プレーヤーを擁する高山西(岐阜県)に69-99、県内のライバルである四日市メリノール学院に70-83と連敗しました。しかし水谷コーチは「全国は留学生のいるチームが多いので、サイズがないと戦えない。今は全国の戦いを見据えた練習をしています。選手は経験しないと成長しないので、こういう場で経験できることは大きい」と大会の収穫を語ります。

U18日清食品 東海ブロックリーグレポート画像 レバンガ北海道の桜井良太選手、アルバルク東京の安藤周人選手と2人の日本代表選手を育てた水谷コーチは、長身の選手をオールラウンダーに育てることに強い信念を持っています。
「田舎の公立高校から2人も代表選手を輩出したのは珍しいこと。身長が大きいからセンターをさせるのではなく、ポジションを固定せず、オールラウンドにバスケットをさせることで、そういう選手が出てくるんじゃないかと思っています」

「高校のチームとしては、専門職を作った方が勝つ確率が上がるかもしれない。けれど可能性のある子を、高校の段階で特定のことしかできない選手にはしたくない。勝つことも大事ですが、それ以上に1人でも多くのいい選手を育てたいという思いがあります」
チームで最も身長が高い187cmの北角寛人選手もアウトサイドでプレーし、キレのあるドライブに安定した3ポイントシュートと、先輩の安藤周人選手を彷彿とさせるプレーでオフェンスを牽引しています。「まだ身体が細いんですけど、あれでも入学時の54kgから10kg増えたんですよ。安藤も高校の頃は華奢で、大学で鍛えてもらった。北角も身体がついてきたら面白い選手になる」と、名伯楽はその成長を楽しみにしています。

U18日清食品 東海ブロックリーグレポート画像 「自分はご飯があまり食べられないので、寝る前にお餅を焼いて食べたりして体重を増やしています」という北角選手は、連敗した2試合を冷静に分析します。
「留学生に対して弱いことはずっと課題ではあるのですが、まだ改善できていません。チームで協力してディフェンスをすること、自分がもっと動いてスピードで勝つといった工夫が必要だと思いました。メリノールには夏は勝ったのですが、相手も負けた分頑張っているから、それ以上に自分たちも頑張らないといけないし、自分はエースという立場でやらせてもらっているので、もっとチームを引っ張らなければいけない」

さらに「体力がなくて、第4クォーターになるとシュートが入らなくなり、競った試合で勝てなくなるのも課題です。練習後に走り込みをして、これまで以上に努力していきたい」と2年生ながら言葉の端々にエースの自覚をにじませます。
どんな選手になりたいかと尋ねると、「得点を取れる選手。あこがれは安藤選手です」と緊張気味に話していた声に力が入りました。憧れの先輩には、「一度学校に来てくれたのですが、その時僕は風邪で休んでいて会えなかったんです」と残念そう。目標とする選手と会える日を楽しみにしながら、その背中を追いかけます。

この記事をシェアする

U18日清食品リーグ2023 大会レポート一覧へ戻る