木谷夢菜は優勝を目指す「1分1分がすごく楽しい時間」
京都両洋(京都府)
京都両洋(京都府)は「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2023」に出場する女子全6チームの中で、今夏のインターハイに出場していない唯一のチームです。吉田聡コーチは「他のチームはみんなインターハイに出場していますが、私達は出ていません。この大会では優勝を目指します。そして自信をつけたいです」と目標を語り、奈良文化(奈良県)との初戦に挑みました。
奈良文化戦の立ち上がりは緊張からか動きが重く、ビハインドを背負います。しかし、ディフェンスの強度を上げることでリズムをつかむと、速攻や24秒バイオレーションを誘発して主導権を握り、18-16と逆転して第1クォーターを終えました。その後、一度は2桁のリードを奪うも終盤に奈良文化の反撃を浴びますが、リードを守り切って65-64で初戦を制しました。
京都両洋を引っ張るのが2年生エースの木谷夢菜選手です。3ポイントシュートやドライブ、リバウンドとオールラウンドな活躍でチームに勢いを与え、まさに『エース』としての存在感を発揮しました。それでも、木谷選手はケガから復帰したばかり。5月末に行われたインターハイ予選の準決勝で負傷し、復帰したのは8月中旬でした。そのため「2カ月ぐらいバスケができていなかったので、みんなとバスケができることが素直にすごくうれしくて、1分1分がすごく楽しい時間でした」とプレーする喜びを語ります。
木谷選手はチームのエースですが、まだ2年生です。試合の中で大事な場面を託されることに「もちろんプレッシャーはあります」と心境を語りつつも、「でも、3年生も2年生も1年生もチームのみんなが自分のことを支えてくれているので感謝しています」と、仲間の支えがあるからこその自分だと話します。
このチームの「仲間を支える姿」は試合の至るところで見られました。試合中にプレーが止まれば仲間同士で声を掛け合い、ナイスプレーが飛び出れば笑顔でチームメートに駆け寄ります。何よりも仲間が良いプレーをすると、ベンチにいる選手、そして2階席にいる仲間たちも全員が立ち上がり、声でチームをプッシュします。
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木谷選手は「このチームにはすごく明るいところがあります」と京都両洋の強みを語ります。「前からディフェンスに行って良いプレーをしたら全員でどんちゃん騒ぎ。そういうところが一番の強みだと思いますし、見ている人に『このチームって楽しそうだな』と思ってもらえるのが一番だと思っています」
そんな京都両洋は持ち前の明るさを武器に、翌日の和歌山信愛(和歌山県)戦も88-62で勝利し、「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2023」で連勝スタートを飾りました。冒頭でも触れましたが、京都両洋の今大会の目標は優勝です。
木谷選手は言います。「この大会は一戦一戦が自分たちにとってのプラスになっていく試合ですし、良い経験ができればと思います。インターハイには出ていないですけど、常にチャレンジ精神を持ってこの大会で優勝したいです」
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