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U18日清食品リーグ

小池織寧「明日じゃなくて今日から変わります」
大阪桐蔭(大阪府)

U18日清食品リーグ2023 大会レポート
U18日清食品 近畿ブロックリーグ2023
レポート

大阪桐蔭(大阪府)は今夏のインターハイでベスト16に進出し、さらにチーム力を高めていきたいところですが、「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2023」が開幕するもチームは思うようなバスケができず、なかなかリズムをつかめない選手たちの表情は晴れません。
9月2日の開幕戦では和歌山信愛(和歌山県)を終盤に突き放して74-60、翌日は県立草津東に立ち上がりこそリードされたものの83-69の逆転勝ちを収めましたが、連勝の喜びよりも試合内容への反省が大きく、試合後の雰囲気も明るいものではありませんでした。
市川ヘッドコーチに話を聞くと、インターハイ後の遠征ですごく良いバスケができ、チームとしての成長が実感できたそうです。それがなぜこの状況に──?

U18日清食品 近畿ブロックリーグレポート画像 市川ヘッドコーチによれば「成功体験が足を引っ張ってしまった」とのこと。成功体験を得た場合、そこで自信を付けてさらに成長していくのが理想ですが、現実は甘くありません。成功体験が油断を生み、成長にストップをかけることもあります。
一回の成功は偶然でしかなく、それを本当の実力にしなければなりません。成功体験を得ることはポジティブな出来事ですが、「ここをクリアできなければ落ちていくだけです。こちらは辛抱強く言って刺激を与えていますが、最終的には自分でやってもらうしかありません」と市川ヘッドコーチは言います。

ポイントガードの小池織寧選手は「この2日間、練習でやってきたことができていません。3年生がしっかりしないといけないのに気分が落ちていって、流れも悪くなってしまいました」と課題を語ります。「特にポイントガードの私が不安定になるとチームも崩れてしまうので、自分が一番しっかりしていろんなところに目配りしてやっていきたいです」
2試合を通して、ディフェンスは安定していたし、ボールを奪った瞬間にチーム全体が前に走り出すトランジションのスピード、その最初のドリブル一つ、一本のパスは目を見張るものがありました。しかし、大阪桐蔭の最大の武器であるはずのトランジションに入ったところでプレー選択に迷いがあったり、積極性を出せなかったりしてミスが続いていました。小池選手も「今はアウトナンバーでも迷いながら判断して、シュートが決めきれないです」とそれを認めます。

U18日清食品 近畿ブロックリーグレポート画像 上手くいく時とそうでない時の差を、小池選手は「気持ちの持ち方だと思います。私たちはすぐ迷いながらプレーしてしまうところがあります」と分析します。「昨日の試合もすごく悪くて、後から声が出ていなかったと反省したので今日は声を出したんですけど、日本一を目指している私たちがそういう悪い日を作ったらいけないと昨日改めて思いました。バスケ以外の普段から変わらないといけないと思います」

市川ヘッドコーチは「昨日ダメで、今日は変われなかった。明日からやり直しです」と言いましたが、小池選手は「明日じゃなくて今日から変わります」という言葉を発しました。その口調の力強さは、先ほどの試合では出せていなかったもの。チームの司令塔である小池選手がこの力強さを安定して出せるようになれば、大阪桐蔭というチームそのものにも安定感が備わるはずです。

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