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U18日清食品リーグ

冷静沈着なエース、藤内翔真「男子も全国に」
京都精華学園(京都府)

U18日清食品リーグ2023 大会レポート
U18日清食品 近畿ブロックリーグ2023
レポート

京都府の高校バスケでは、男子では洛南と東山の『2強』というイメージがあるかもしれません。ですが近年、その勢力図には変化が見られます。昨年のウインターカップには4年連続45回目の出場となる洛南とともに京都両洋(京都府)が初出場し、今年のインターハイ予選の決勝に進んだのは東山と京都精華学園(京都府)でした。
京都精華学園は惜しくもインターハイ出場がかないませんでしたが、9月2日に開幕した「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2023」では、男子で唯一のインターハイ未出場チームながら存在感を発揮しています。初戦の奈良育英(奈良県)戦は90-42で勝利し、和歌山南陵(和歌山県)との第2戦は延長の末に敗れたものの93-94と接戦を繰り広げました。

京都精華学園と言えば女子バスケ部の印象が強く、ウインターカップ連覇、インターハイ優勝と、新時代の『女王』として名を馳せています。男子バスケ部のエース、藤内翔真選手は「女子だけじゃなく男子も一緒に全国に行けるように頑張っています」と、女子から刺激を受けて日々練習に励んでいると言います。
京都精華学園はディフェンスで前線から激しいプレッシャーをかけ、コートに立つ5人それぞれが役割を全うするチームオフェンスに繋ぐチームです。藤内選手は「ウチは留学生がいるのでインサイドが強く、シューターもしっかり揃っています。ガードも身長が高いので、サイズでは他の学校にも負けていません」と、チーム力への自信を語ります。

U18日清食品 近畿ブロックリーグレポート画像 取材に対して落ち着いた面持ちで受け答えをする藤内選手は、コート上でも同じ冷静さを見せます。「自分は得点を取ることが役目なので、そこを意識してやっています」と言うように、チームオフェンスが重くなった時にはスピードを生かしたアタックや3ポイントシュートで得点を狙い、一人で試合の流れを引き寄せる力を持っています。ただ、インパクトの強いプレーをしても表情は変わりません。前だけを見て、チームのために淡々と役割をこなし、落ち着いた表情と声で仲間へ声を掛けます。

山崎翔一朗ヘッドコーチは藤内選手について、「あまり表現はしないですけど、困っている時に点を取りに行ってくれます。クールですが、その姿勢の部分では十分評価しています」と信頼を語ります。しかし、敗れた和歌山南陵戦では、終盤の大事な場面で藤内選手がターンオーバーから相手のワンマン速攻を許してしまう場面がありました。山崎コーチは言います。「今日の最後の部分も彼のミスで延長に入ってしまいました。そこをしたたかに狙ってきた相手のガードが良かったというのもありますが、甘さがありました」

U18日清食品 近畿ブロックリーグレポート画像 手痛い失敗でしたが、大事なのはその経験を次に生かすこと。藤内選手は「ウインターカップに1位で出場したいので、他の県のトップチームと試合ができるのはとてもうれしいです」と今大会への思いを語りつつ、自分のプレーについて「僕がドライブしてジャンプシュート、レイアップで攻めつつ、周りには良いシューターがいるので、アシストの部分も見てほしい」と意気込みます。
中高一貫校である京都精華学園は、2019年の全中(全国中学校バスケットボール大会)で優勝を成し遂げています。この時に中学2年生だった選手たちが藤内選手の代。彼ら3年生が自分たちの代で新たな歴史を刻み、女子チームとともに全国の舞台に立つことができるか。京都精華学園は、女子だけでなく男子バスケ部にも注目です。

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