和田百加「もっと上を目指すからにはもっと安定して」
松徳学院(島根県)
9月16日、松徳学院(島根県)は「U18日清食品 中国ブロックリーグ2023」の開幕戦で鳥取城北(鳥取県)と対戦しました。出だしは堅実なディフェンスから相手のミスを誘い、シュートも確率良く決まったことで第1クォーターを18-10と好スタートを切ったものの、第2クォーターで37失点とディフェンスが崩れ、後半も立て直すことができずに69-106のスコアで敗れました。
松徳学院は3年生が引退して新チームになったばかり。目次寿明ヘッドコーチは「2年生中心のチームで、中国大会でもトップクラスの鳥取城北さんに何とか立ち向かっていこうという気持ちを出して、よく戦ってくれました」と、敗れはしましたがチームの健闘を称えます。
立ち上がりこそガード3人で素早くボールを動かす攻めが機能しましたが、鳥取城北のアジャストが早く、そこに強烈なプレッシャーをかけられると一気に苦しい展開に。ポイントガードの和田百加選手がスピードでかわせばチャンスを作れますが、フェイスガードで守る中山水璃選手のプレッシャーに彼女が足を止められてしまうとチームのオフェンスそのものが停滞します。そんなシーンが何度もあり、松徳学院は立て直すきっかけをなかなかつかめませんでした。
和田選手は言います。「前に何回か対戦した時も圧力がすごかったです。強いチームと対戦すればガードに対するディフェンスはどこも強いです。そういう選手を対戦すると、自分は成長できていると思うのですが、もっと上を目指すからにはもっと安定して力を出せるガードになりたいです」
キャプテンの坂元遥香選手は、ガードですが167cmのサイズがあってドライブだけでなくポストアップも得意とするタイプ。ボール運びを任せた和田選手に対する信頼を「同じガードとして百加に任せっぱなしではダメなのですが、やっぱり百加が持ってくれれば安心できる部分はあります」と語ります。
松徳学院の持ち味であるファストブレイクをどう効率良く出していくか。和田選手が相手ディフェンスのプレッシャーにどう立ち向かうかも大事ですが、坂元選手はチーム全体の頑張りがもっと必要だと考えています。「ボックスアウトができていないと去年からずっと言われていて、新チームでも課題です。ディフェンスしてリバウンドを取りきれば、百加は自分たちで一番のスピードで相手をやっつけてくれると思っています」
「強いチームと対戦できているので、ここで出てきた課題を島根に帰ってクリアできるように練習します」と話す2人を、目次ヘッドコーチは頼もしそうに眺めていました。
「今日の鳥取城北さんほどのプレッシャーは今まで受けたことがなかったと思います。ボール運びの部分で苦戦しましたが、本当に良い経験ができました」と目次ヘッドコーチは言います。「選手が非常に頑張ってくれたおかげで、良い反省、良い課題ができましたので、今回の経験を生かせるような練習をしていきたいです」
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