「しっかりと粘ったディフェンスをできるように」
札幌山の手 #5 栗林瞳
10月7日(日)、「U18日清食品トップリーグ2023」第5週、第1試合は札幌山の手(北海道)vs. 岐阜女子(岐阜県)の一戦。札幌山の手はインターハイ3位の好結果を残しており、対する岐阜女子もインターハイ優勝の京都精華学園に延長戦で敗れた強豪です。その上、第4週でも岐阜女子は京都精華学園と延長戦を展開。惜しくも敗れたものの、その実力は全国トップクラスであることは間違いありません。
札幌山の手は得意の3ポイントシュートを立て続けに決め、対する岐阜女子は強みのインサイドを徹底して攻めるといった双方の持ち味が出た序盤となりましたが、札幌山の手の3ポイントシュートが決まらなくなり、流れが止まってしまうと、ディフェンスでもインサイドでのファウルがかさみ苦しい展開を強いられました。また、岐阜女子はセンターの#8ジュフ・ハディジャトゥ選手(3年/186㎝)、エース#4絈野夏海選手(3年/172cm)が好調で、中・外バランス良い攻撃を展開しました。それでも札幌山の手は#8大山瑚南菜選手(3年/176cm)が果敢にドライブを見せ、#7谷口憂花選手(3年/174cm)も続き、1クォーターを16-22と食らい付いていきます。
2クォーターも先行する岐阜女子に、札幌山の手が付いていく展開が続きましたが、交代でコートに入った岐阜女子の#7榎本麻那選手(3年/177cm)が効果的なオフェンスを見せるなど、点差をキープしながら試合を進めます。すると、前半終了間際に#10世森びわ選手(3年/163cm)、#4絈野選手が立て続けに3ポイントシュートを沈め、一気に点差を開き、51-32として前半を終えました。
試合後、「あれだけ外から決められると厳しいですね」と札幌山の手の上島コーチが語ったように、岐阜女子の3ポイントシュート成功率は46.7%。札幌山の手の25.0%を大きく上回りました。その後、後半に入っても岐阜女子はインサイドとアウトサイドとバランスよく加点していき、札幌山の手にディフェンスのポイントを絞らせません。さらにディフェンスも厳しさを増し、札幌山の手を封じ、62-32と30点差まで開きます。
札幌山の手は#5栗林瞳選手(3年/175cm)がインサイドをこじ開けて何とか加点、#14高橋優希、#4巻朋花の3ポイントシュートなどが決まりだし、4クォーターには激しいディフェンスからファストブレイクも出るなどしましたが、大きな点差を覆すにはいたりませんでした。この試合、#4絈野選手が28得点、#8ジュフ選手が26得点とアウトサイド、インサイドのエースが活躍した岐阜女子が105-73と勝利を挙げました。
札幌山の手の上島コーチは「インサイドはダブルチームにいきましたが、そこからのローテーションが中途半端になってしまいました。あのディフェンスではダメだということが分かってくれれば」と試合を振り返りました。
札幌山の手でインサイドのディフェンスを担ったのは#5栗林選手。「インサイドにボールを入れられてしまったらダブルチームをする練習をしてきました。その後ターンされて、シュートにいかれたら、自分はファウルをしないようにと意識していましたが、ブロックできないのに跳んでしまったりと、無理なファウルをしてしまいました」と反省を述べました。
それでも「大きな留学生選手と対戦する機会は、北海道ではあまりないのですが、U18日清食品トップリーグでは同年代の大きな選手たちと対戦する貴重な機会です。次は精華女子さんと対戦するので、しっかりと粘ったディフェンスをできるようにしていきたいです。自分一人では抑えきれないときは、しっかりと仲間を呼んでダブルチームをし、リバウンドではボックスアウトを徹底して、相手に簡単に取らせないようにといったディフェンスを強化していきたいです」と課題を持ち帰りました。
因みに栗林選手の姉は同高のOGで、Wリーグの東京羽田ヴィッキーズに所属する栗林未和選手です。身長188cmあるお姉さんほどの高さがない分、インサイドでは我慢のディフェンスが必要となります。札幌山の手が本大会で上位の結果を目指す上では、栗林選手のインサイドのディフェンスがカギになりそうです。
「U18日清食品トップリーグ2023」は「U18日清食品リーグ公式YouTube」と「バスケットLIVE」で全試合ライブ配信中です。(※バスケットLIVEはシステムメンテナンス等により、一部試合のライブ配信が行われない場合があります。)
また、スポーツナビでも一部試合を配信しております。日本中を “沸かす” U18世代国内最高峰の戦いを是非会場、または配信にてご観戦ください。
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