橋本拓海「すべての行動にクオリティと強さを」
県立松江東(島根県)
県立松江東(島根県)は今夏、8年ぶりにインターハイ出場を果たしました。インターハイの後に3年生が全員引退したため、「U18日清食品 中国ブロックリーグ2023」は新チームで臨む最初の公式戦となります。
「新チームが始動してまだ1か月ほど。相手は3年生もいるチームなので、勝ち負けよりもしっかりとチャレンジする場です。いろいろな経験をして、反省して、今後につなげる。まだまだ伸びしろがあるチームだと思うので、期待しています」
細木竜次ヘッドコーチはこう語り、初戦の県立豊浦(山口県)との試合でベンチ入りメンバー全員を出場させました。試合は45-81で敗れましたが、ここで得た経験を次に生かすことができれば、それは収穫となります。
翌日の岡山商大学付属(岡山県)戦は、僅差ながら優位に試合を進めます。第3クォーター終盤に、新チームの主軸として期待される1年生の橋本拓海選手がリバウンドで奮闘し、3ポイントシュートで得点を重ね、39-29と2桁のリードを奪います。しかし最終クォーターには、岡山商大学付属の猛追を受け、残り4分に逆転を許します。橋本選手がドライブや3ポイントシュートで食い下がりますが、大事なところでターンオーバーが出て追いつくことができず、58-66で試合終了となりました。
橋本選手は、2日間の試合を終えてこう振り返ります。「インターハイに常に出ているチームはパスの一つひとつがすごく丁寧でした。僕たちはパスを出したら『はい頑張ってね』みたいな、もらった選手にとって厳しいパスが多かった。高いレベルでやっていくためには、もらった相手が打ちやすいように気を使ったパスをするべきだと、この2試合を戦う中で感じました」
インターハイ1回戦の旭川工業(北海道)戦ではチームハイの28得点を記録した橋本選手。一方で、「このリーグ戦を戦う中で、インターハイよりは周りが見えるようになってきました」と試合を通じで自身の成長を確認できたようです。「この1か月は直近の試合で学んだことを意識してずっと練習してきました。以前の僕はあまりパスをしないプレーヤーだったのですが、周りを使えるようになってきている実感があります。これを習慣化して、当たり前にしていきたい。一段階ずつという感じですね」 橋本選手は島根スサノオマジックU15の出身。この時のチームメートで、今年の「U15チャンピオンシップ」でともにベスト4の立役者となった尽誠学園(香川県)の金山颯選手と、今度は対戦相手として「戦ってみたい」そうです。ライバルの金山選手がインターハイでトリプル・ダブルを達成したことは大いに刺激になっていると言います。
「チームとしてもっとハードにディフェンスをしてそこから走る。例に挙げるならば、島根スサノオマジックのようなバスケットをしていきたい。そのためにはすべての行動にクオリティと強さを求めていきたいです」
橋本選手はライバルの金山選手との対戦を心待ちにしながら、「U18日清食品 中国ブロックリーグ2023」を足がかりに、一段ずつ成長の階段を上がることを誓います。
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