「U18日清食品トップリーグ2023」第6週、11月11日(土)にオープンハウスアリーナ太田で大阪薫英女学院(大阪府)と桜花学園(愛知県)による試合が行われました。大阪薫英女学院が5戦全勝、桜花学園が4戦全勝と共に土付かずで迎えたライバル対決は、試合終盤までどちらが勝利するかわからない接戦になりました。

試合開始から気迫のディフェンスを展開する両者。簡単にシュートを打たせません。その中で先取点を奪ったのは大阪薫英女学院でした。#4木本桜子選手(3年／167cm)がトップからロングシュートを決めます。しかし、桜花学園は直後に#4田中こころ選手(3年／172cm)がドライブから決め返すと#5黒川心音選手(3年／164cm)、#8福王伶奈選手(3年／193cm)も続いてリードを作ります。

大阪薫英女学院はここでインサイドのプレッシャーを高めると#5島袋椛選手(3年／175cm)がオフェンスを引っ張ります。それでも桜花学園が13-10で第1クォーターを終えましたが、第2クォーターに入っても大阪薫英女学院のディフェンス強度が持続し、桜花学園に追いつきます。その後は一進一退の攻防が続き、桜花学園の26-23でハーフタイムを迎えました。

後半に入っても激しい攻防が続きます。前半ファウルトラブルに陥った桜花学園の田中選手は、その分も取り戻そうと開始2分で6得点と活躍。一旦9点差としますが、大阪薫英女学院もリードを許しません。#7松本莉緒奈選手(3年／175cm)らが速さを生かして連続得点を挙げていき、第2クォーター(13-13)に続いて第3クォーターも19-19と同点に。桜花学園の45-42で最終クォーターに入ります。

第4クォータ―開始早々、桜花学園はWキャプテンの一人、田中選手がファウルアウトになってしまいます。ここでもう一人のキャプテン黒川選手が“焦らずに落ち着いて、ミスをしないで、今まで練習してきた徹底的なことをやろう”と声がけ。これでチームの集中力は高まったようです。#6深津唯生選手(2年／179cm )がインサイドで存在感を発揮すると、#9阿部心愛選手(2年／175cm)らも続きます。そして残り3分37秒、福王選手の得点で61-49とこの試合で初となる２桁リードを作ります。苦しい展開の大阪薫英女学院は松本選手、#4木本選手がシュートを決めていきますが、勢いに乗る相手を抑えることはできず。最終的に桜花学園が72-53で勝利しました。

試合開始からハードなディフェンスを展開した難しい試合の中で光っていたのが、桜花学園・福王選手の献身的なプレーでした。インサイドで存在感を発揮し、ルーズボールにも躊躇せずに飛び込んでいく福王選手は「いつも通りインサイドの得点が重ねられなくてすごく焦っていました」と反省しましたが、8得点、16リバウンド、2ブロックと堂々たるスタッツを残しています。難しい展開の中でも1プレー1プレーに集中してプレーする姿勢には、今夏に経験したきっかけがあったそうです。

今年6月、世界選抜メンバーに選ばれて「2023 Nike Hoop Summit」に参加した福王選手ですが、「まったく出番をもらえず、スタートも外されてしまって夏が終わるくらいまですごく落ち込んでいました」とその経験はほろ苦いものだったようです。しかし、止まない雨はありません。今となっては「開き直ったというのか、逆に精神面に落ち着いて、精神面ですごく成長したなと思えています」と笑顔を見せます。

「自分は(同じ3年生の)黒川や田中と違ってプレータイムがそこまで長くないので、限られた時間の中でやるべきことを集中してやろうと思っています。控えには#11白石(#弥桜／2年／184cm)がいてくれるので、緊張せずにバトンタッチできるような状況を作ろうと思っています」とチームに貢献すべくフォローしていきたいと語ります。

全勝対決を制し、U18日清食品トップリーグ連覇に向けて大きな勝利を手にした桜花学園。福王選手が気を抜くことはありません。「まずは明日の試合、精華女子さんに勝つこと。目の前の試合をしっかり戦い、京都精華学園さんには夏(インターハイ決勝)に敗れていますので、“桜花学園が一皮剥けた”と印象づけたいです」とまずは明日の試合に集中して、最終戦で京都精華学園に勝利したいと意欲を見せてくれました。

「U18日清食品トップリーグ2023」は「U18日清食品リーグ公式YouTube」と「バスケットLIVE」で全試合ライブ配信中です。
また、スポーツナビでも一部試合を配信しております。日本中を “沸かす” U18世代国内最高峰の戦いを是非会場、または配信にてご観戦ください。

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