• 日清食品
  • カップヌードル

U18日清食品リーグ

脊戸新太「自分たちのバスケを徹底して突き詰めたい」 北陸学院(石川県)

U18日清食品リーグ2023 大会レポート
U18日清食品 北信越ブロックリーグ2023
レポート

夏のインターハイで3回戦進出と一定の結果を残した北陸学院(石川県)は、そこからさらに上を目指して「U18日清食品 北信越ブロックリーグ2023」に臨んでいます。10月14日に迎えた初戦では高岡第一(富山県)に攻守とも質の高いバスケで118-45と大勝しましたが、その翌週の帝京長岡(新潟県)との試合では、序盤に先行するも相手の激しいディフェンスにリズムを狂わされて73-86の逆転負けを喫しました。

帝京長岡との試合では、序盤の良い時間は選手とボールが連動するスピーディーな攻めで帝京長岡のディフェンスを翻弄し、コートを広く使ってエクストラパスでノーマークを作り出しては、高確率で3ポイントシュートを沈めていきました。長身の留学生プレーヤーを擁する帝京長岡を相手に、ゴール下でのリバウンドや力強さでは分が悪いのですが、スピードで振り回して3ポイントシュートという理想のバスケを体現することでペースをつかみました。 それでも、この良い時間帯にも濱屋史篤ヘッドコーチは「失点が多すぎる。ここを何とかしないと勝負にならないぞ」と選手に声をかけていました。そして実際、決まり続けていた3ポイントシュートがリングに嫌われるようになると、ディフェンスの強度で勝る帝京長岡に押し返されました。 キャプテンでポイントガードの脊戸新太選手は「3ポイントシュートが入らない時間帯にディフェンスでどれだけ我慢して、リバウンドを取ってブレイクにつなげていくか。今日はそこで自分たちの気の緩みが出ました」と語り、こう続けます。「ボックスアウトは常に徹底しようとしているのですが、最初に自分たちの調子が良かったことで気が緩み、徹底できませんでした」

U18日清食品 関東ブロックリーグレポート画像 キャプテンを務めるポイントガードの北條勇吹選手は「深澤がいないゴール下をみんなでカバーしようと意識を向けすぎてしまった結果、相手のガードの選手にやられてしまいました」と反省するとともに、「前回の対戦と比べると3ポイントシュートをしっかり打てていました。夏に比べるとみんなが3ポイントシュートを積極的に狙えるようになっているので、ここからもっと精度を上げていきたいです」と手応えも得ています。 厚みを増しているシューター陣を生かすためにも、北條選手は司令塔としてパスをテンポよくさばき、ボールムーブを活性化するゲームメークを重視しています。そして「うまくいかないと下を向いてしまう時間帯があります。そういう時は積極的に声をかけてチームを鼓舞しないといけない」とリーダーとしての決意をさらに強く持って、次の試合のコートに立とうとしています。

試合序盤に見せた選手同士の距離感の良さ、チームとしての意思疎通のレベルの高さは見事なものでした。脊戸キャプテンを始め北陸学院の選手たちは全員そのバスケにプライドを持ち、「40分間、徹底してやっていければ強いです」と語ります。 そのためにどんなアプローチを取っていくか、脊戸選手は「打つべきシュートをちゃんと打つこと」だと言います。「相手に留学生がいるとゴール下での得点はいつもと違った感覚で難しくなりますが、しっかりアタックして良いチャンスが作ることは、自分たちのスタイルとして曲げちゃいけない部分。相手がどうであれ、それが決まらなくても、打つべき選手がちゃんと打つ。そこを信じて徹底してやっていけば僕たちのリズムになるし、相手がついてこれずにズレを作れればゴール下のイージーなチャンスも出てきます」

このように負けた試合からも学びを得て次に生かせるのがリーグ戦の良いところ。試合後すぐに課題を整理する脊戸選手の様子を見ながら、濱屋ヘッドコーチは「練習試合とは全然違います」と、このリーグ戦のメリットについて触れました。「保護者や関係者がいて、応援ありき。いろんな人が見ている中での『負けられない』という雰囲気があります。練習試合だと、そこまで責任の所在ははっきりさせられません。負けられないという雰囲気がありながら、負けても終わりじゃなくて次があるのは、すごく良い機会になります」

U18日清食品 関東ブロックリーグレポート画像



公式戦ならではの緊張感を肌に受けながらチームを引っ張っていた脊戸選手はこう語ります。「このリーグ戦で自分たちのバスケを徹底して突き詰めたいです。僕はチームが良い時も悪い時も良い方向へと持っていけるような声やゼスチャーでみんなを盛り上げて、常に強いチームを作り上げていきたいです」 負ければ終わりのトーナメントでは、負けから学んで成長するのは難しいもの。それでも北陸学院は脊戸キャプテンのリーダーシップに引っ張られ、U18日清食品 北信越ブロックリーグ2023を戦いながら成長を続けています。

この記事をシェアする

U18日清食品リーグ2023 大会レポート一覧へ戻る