植田るな「連覇にとらわれずに、自分たちのプレーを」 聖カタリナ学園(愛媛県)
昨年の「U18日清食品 四国ブロックリーグ2022」で全勝優勝した聖カタリナ学園(愛媛県)は、今年も攻守に強度が高く、チームプレーの精度も高い、ディフェンディングチャンピオンに相応しいバスケを見せています。 聖カタリナ学園を引っ張るのは、ポイントガードの植田るな選手です。3ポイントシュートやスピードを生かしたドライブで得点を挙げるのはもちろん、冷静な状況判断で仲間を生かしたアシストを送りチームに勢いを与えます。彼女だけにボールが集まるわけではなく、あくまでチームバスケットを前面に押し出しますが、やはり彼女がボールを持って『何か』を作り出した時に、チームには勢いが生まれます。
植田選手は自身の強みについて「味方を生かすプレーはもちろんですが、自分は攻撃型のポイントガードなのでディフェンスを引き付けて周りを生かせるように意識しています」と言います。こうして仲間の良さを引き出し、チーム全体をリズムに乗せることで、聖カタリナ学園は安定した強さを発揮します。 そんなキーマンである植田選手について、藤本真央アシスタントコーチはこう語ります。「植田選手にはガードとしての信頼を置いています。今日も『ああしよう』、『こうしよう』と一生懸命にすごく声を出してやってくれました。いつも冷静でブレない精神的な強さが彼女にはあります。最初から最後までウチのバスケットをするには彼女の存在が大きいので、すごく期待しています」
9月30日には英明(香川県)に92-83で快勝を収めました。植田選手はこの試合を「自分たちの流れでプレーができている時は気持ちよくシュートも打てていて、ディフェンスもみんなで頑張ることができました」と振り返り、「今日の第2クォーターのプレーを40分間続けてできるようにしたいです」と今後への抱負を語りました。 植田選手が言う「今日の第2クォーター」とは、前線から相手にプレッシャーを与えて自由に攻めさせず、ディフェンスから主導権を握って28-11と圧倒した10分間です。植田選手が「聖カタリナ学園の強さはディフェンスからのブレイク、オフェンスでの一人ひとりの状況判断の良さです」と言うように、まさにチームプレーの強みを発揮するパフォーマンスでした。
後半には英明に押される時間帯もありましたが、リードを守り通しての勝利。それでも聖カタリナ学園は油断せず、ベストパフォーマンスだった第2クォーターの攻守のレベルを安定して発揮できるようにと、高い目標を掲げます。
聖カタリナ学園は、「U18日清食品 四国ブロックリーグ2023」でも連覇を目指しますが、それでも驕ることなくチャレンジャー精神で試合に臨んでいます。「優勝はみんなで目指していますが、連覇にとらわれずに、自分たちのプレーを1試合1試合やっていきたいです」と大会への意気込みを語りました。
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