文武両道に励む入江愛斗「限られた時間を有効に」 県立城東(徳島県)
「U18日清食品 四国ブロックリーグ2023」を戦う県立城東(徳島県)は、週ごとに登録メンバーを入れ替え、クォーターごとにもラインナップを変えたりと、様々なチャレンジをしながら試合をこなしています。そして、チームと同じように選手もそれぞれ自分で目標を設定し、そこにチャレンジしています。 3年生の入江愛斗選手は「他の選手たちは夏休みの遠征で試合慣れをしているので、まずは自分も感覚を取り戻したい」と語ります。県立城東は県内屈指の進学校で、医学部進学を目指す入江選手は夏休みが終わるまで部活動を休んでいました。
県立城東はインターハイ予選の決勝で県立海部(徳島県)に3点差で敗れて全国大会出場を逃しています。入江選手はインターハイを最後に部を引退して本格的に受験勉強を始めるはずでしたが、「負けたままでは悔しいので」と部に残りました。 当然、受験勉強は部活を続けながら行っています。両立は大変ですが、「今は限られた時間を有効に使えるように、あとは学校の授業に集中して取り組んでいます」とのこと。そんな入江選手が目指すのは整形外科医です。「病院と学校、部活動の連携が今はまだ弱いように思います。監督とコミュニケーションを取って、選手のことを話し合えるようなお医者さんになりたい」というのが彼の夢であり、チャレンジです。
県立城東のバスケ部には推薦で入学する選手もいますが、入江選手は一般入試で入ってレギュラーの座をつかみました。「推薦で入ってきている子は身長やスピードがあります。僕には身長もスピードもないですが、ディフェンスを頑張ったり、しんどい時にも声を出してチームを引っ張る形でやっています」 実際にコート上での入江選手はパワフルなプレーと声出しでチームを鼓舞し、ベンチにいる時も誰よりも声を出しており、その姿は夏のブランクを感じさせないものでした。
今後の県立城東バスケ部を担う後輩たちには、こう思いを綴ります。「2年生には四国で見ればサイズがある選手がいますが、全国に出たら高さで負ける部分もあると思います。それでも城東の目標である『誰からも応援されるチーム』を目指しつつ、速い展開で攻めるバスケを目指してほしいです」 9月23日のリーグ開幕戦では、留学生プレーヤーを擁する明徳義塾(高知県)に85-73と競り勝ちました。全国大会を経験する四国の強豪を相手に一歩も引かずに渡り合い、高さやフィジカルでは不利でもコートを広く使ったスピーディーなバスケで上回っています。
医学部進学という目標に向けて受験勉強に励みつつ、高校バスケも悔いのないよう最後までベストを尽くす。入江選手は文武両道を体現しながら「U18日清食品 四国ブロックリーグ2023」を戦っています。
この記事をシェアする