柳澤穂伽「バスケの魅力はチームスポーツであること」 東海大学付属諏訪(長野県)
「U18日清食品 北信越ブロックリーグ2023」の最終戦が12月10日に行われ、東海大学付属諏訪(長野県)は、県立足羽(福井県)に68-69の1点差で敗れました。優勝した日本航空石川(石川県)と並んで3勝1敗の成績を残した県立足羽は、サイズはなくてもスピードに乗ったブレイクで強さを発揮するチーム。その県立足羽に運動量で負けず、ディフェンスの最初の一歩で上回って速攻を出させない奮闘が効いてロースコアの展開に持ち込みますが、オフェンスで最後の1本が決まらずに接戦を落とすことに。勝てば優勝だった最終戦で敗れ、2勝2敗の4位となる悔しい結果となりました。、 それでも神澤徳ヘッドコーチは「大きなモノを得られました」と胸を張ります。「会場は高校の体育館であっても、これだけの規模で試合ができる機会はそうそうありません。緊張感のある中で4試合も経験させてもらったことはありがたく、チームにとってもすごく大きな経験になりました」
東海大学付属諏訪は粘り強いディフェンスを持ち味とし、リバウンドやルーズボールに食らいつく気迫やガッツには目を見張るものがあります。キャプテンの細川実鈴選手を中心にゲームを運び、中と外を使い分けるオフェンスから得点を重ねます。この日は2年生の菅谷ゆめの選手、芦田夕佳選手が3ポイントシュートで存在感を示していました。 神澤ヘッドコーチは「U18日清食品 北信越ブロックリーグ2023」を通じての成長を次のように語ります。「3年生の意識が変わってきたことが一番大きいです。以前は自信をつかめず、思い切りの良さを欠いていたのが、日を追うごとに改善されました。今は3年生が中心となって主体的にゲームを作り、安定して力を発揮できています」
そんなチームの成長を選手たちも感じています。攻守に幅広く力を発揮できるオールラウンダーの柳澤選手は、「バスケの魅力はチームスポーツであることで、みんなと協力しながら戦って、自分のアシストから味方が決めてくれると、すごくうれしいです」と笑顔で語ります。コート上でのプレーは「チームメートがフリーで、気持ちよくシュートを打ってもらえるように」という言葉通りのもの。 身体を張ったポストプレーで起点となり、ディフェンスでも献身的に走り続ける柳澤選手のプレーは、チームの成長を個で分かりやすく表現するものでした。神澤ヘッドコーチは柳澤選手の成長ぶりをこう語ります。「これまではアシストが多い選手でしたが、最近は得点への意識も強くなっています。チームの起爆剤、カギとなる選手になってくれました」
彼女がチームプレーに徹する原動力は、「勝って笑顔で終わりたい」という思い。個々が全力を尽くし、その力をチームとして一つに束ねることに喜びを見いだす彼女は、残りわずかな高校バスケ生活を全力で駆け抜けようとしています。
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