濵村烈「次の時代は僕たちが主体に」 県立豊浦(山口県)
県立豊浦を率いる枝折康孝ヘッドコーチは「インターハイで悔しい負け方をして、その後はいろいろな強豪チームと練習試合をやらせてもらう中で、『チームとしてこのレベルまで上げていこう』という目標がだいぶ選手に浸透してきました。インターハイの前までは3年生の何人かにしかその思いが伝わっていなかったように思うのですが、今は目的を明確に持って、そこに向かって取り組む選手が増えています。それに伴ってチーム力も上がってきています」 夏の悔しさを糧にチームとして高いモチベーションで「U18日清食品 中国ブロックリーグ2023」に臨む中、枝折ヘッドコーチが特にステップアップに期待するのが濵村烈選手です。身長185cm、チームで最も長身の濵村選手は、インターハイまでは主にシューターとしてプレーしていました。しかしインサイドの3年生の1人がインターハイを最後に引退したため、今大会からインサイドのプレーに挑戦しています。
枝折ヘッドコーチは濵村選手についてこう説明します。「ちょっと線が細くて接触が苦手ですが、インサイドをしっかり守ることがチームのためになると伝えて挑戦させています。身長もあって外のシュートも入る将来性のある選手ですが、大学など上のカテゴリーで続けるためには身体の強さがないと難しい。そう考えてインサイドでの身体を張ったプレー、特にディフェンスとリバウンドを要求しています」 濵村選手にとっては、練習してきたインサイドのプレーを実践する場がこの大会になります。「ボックスアウトを意識してプレーしました。まだ全然できていないですが、ミスマッチの時には自分が積極的にリングにアタックして、自分に高い選手がマークした時には3ポイントシュートで勝負したいと思っています」
「U18日清食品 中国ブロックリーグ2023」は9月9日の初戦で県立松江東(島根県)に81-45で快勝するも、翌10日には鳥取城北(鳥取県)に53-72と敗れ、1勝1敗のスタートとなりました。それでも、チームが勝っても負けても濵村選手はリバウンドに飛び込み、機動力を生かしたリング下の合わせや得意の3ポイントシュートで攻守を引っ張る気概を見せていました。 鳥取城北の留学生プレーヤーとのマッチアップでも臆することなく身体を張ったプレーを披露。敗れはしましたが、やるべきプレーを全力でやり通した濵村選手の表情はたくましくなったように見えました。
濵村選手は言います。「3年生が引退してしまった不安もあるのですが、次の時代は僕たち2年生が主体になります。インターハイでは全然活躍できなかったですし、先輩に頼ってばかりだったので、僕たち2年生が積極的にチームを引っ張っていけるようになりたいです」
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