U18日清食品 中国ブロックリーグ2023 女子 大会レポート スキルよりも気持ちの部分で成長できた大会に 鳥取城北(鳥取県)
「U18日清食品 中国ブロックリーグ2023」女子には5チームが参加し、9月9日から10月21日までで1回戦総当たりのリーグ戦が行われました。 優勝したのは鳥取城北(鳥取県)。昨年の第1回大会に続き、2年連続での全勝優勝と中国ブロックでは安定した強さを見せています。ディフェンス、リバウンド、そこからの速い攻めと、どのチームも重視する基本をとことん追求し、40分間高いレベルで保つスタンダードの高さが、鳥取城北の強さを支えています。
初戦となった松徳学院(島根県)との試合では、留学生センターが相手ディフェンスの注意を引き付け、他の選手がイージーシュートのチャンスを確実に決めていくスマートな戦い方で106得点を奪う大勝を収めました。その勢いに乗って2日後には県立広島皆実(広島県)を撃破。そのまま4連勝で「U18日清食品 中国ブロックリーグ2023」を制しました。 鳥取城北は今年もチームの底上げを目標に据えて「U18日清食品 中国ブロックリーグ2023」に臨みましたが、石谷洋祐コーチは「去年は何とかこなした感じだったのですが、今回はちょっと余裕を持てるようになり、試合ごとに試したいテーマを変えながら臨みました」と、より効果的にチームの成長を引き出せしながら勝てたと言います。また昨年以上にスカウティングを行い、相手のキーマンへの対策を選手たちがしっかり遂行できたのも収穫でした。
キャプテンを務める實井佑里子選手は、県立広島皆実へのリベンジを意識していました。「中国ブロック大会の決勝で延長で負けてしまって、リベンジの気持ちでこの大会に臨んでいました」と話す實井キャプテンは、チームの精神面での成長をこう語ります。「中国ブロック大会での負け、インターハイでの負けをただの負けで終わらせず、次につながる負けにしようとチームみんなで話してきました。大事なところで負けてきたからこそ『ここれやらないと同じ結果になってしまう』と気持ちを入れて、エネルギーを出して戦えたと思います。このリーグ戦ではスキルよりも気持ちの部分で全員が成長できました」 實井キャプテンによれば、優勝が決まった瞬間のチームの雰囲気は「やった! カップヌードルがもらえる!」だったそうです。優勝チームには優勝プレートや優勝カップの他、副賞として日清食品のカップヌードル、完全メシが贈られます。その一部は学校の教職員に配られたそうで「いつもお世話になっている先生方に恩返しができました」とキャプテンは笑顔で語ってくれました。
県立広島皆実は「U18日清食品 中国ブロックリーグ2022」に続いて3勝1敗の2位に終わりました。それでも夏のインターハイまで試合にあまり出ていなかった新戦力に積極的にチャンスを与えて個々のレベルアップを図りつつ、ディフェンスで頑張る県立広島皆実らしいチームバスケを成熟させる、貴重な4試合となっています。
公益財団法人日本バスケットボール協会は、2021年度に「U18日清食品 関東ブロックリーグ」を新設し、2022年度に「U18日清食品 トップリーグ」を新設するとともに、「U18日清食品ブロックリーグ」を関東、東海、中国、四国の4つへと拡大しました。2023年度は東北、北信越、近畿を増設して全国7ブロックでの開催に。今後も「U18日清食品ブロックリーグ」は、トーナメント形式の大会とは異なる一定の試合数が確保された中で競技に取り組み、これまでとは異なる習慣を身につけ、試合に臨む準備を反復できる仕組みを構築することで、さらなる競技力の向上を目指していきます。
U18日清食品 中国ブロックリーグ2023 女子 順位表
1位 4勝0敗 鳥取城北(鳥取県)
2位 3勝1敗 県立広島皆実(広島県)
3位 2勝2敗 就実(岡山県)
4位 1勝3敗 県立徳山商工(山口県)
5位 0勝4敗 松徳学院(島根県)
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