佐藤柊弥と中村泰規「B.LEAGUE U18 絶対王者のプライドを賭けて」
レバンガ北海道 U18(B.LEAGUE U18)
「自分たちのバスケットボールを多くの方に見てもらえる機会になる。だからこそ、より質を上げて遂行力の高いプレーしていこう」
「U18日清食品 北海道ブロックリーグ2024」を迎えるにあたり、レバンガ北海道 U18の齋藤拓也ヘッドコーチは選手にそう伝えました。U15時代からクラブのカルチャーを作り上げてきた1期生が卒業したことによって、チームに必要なマインドが薄れてきていると感じており、「U18日清食品 北海道ブロックリーグ2024」は自分たちのバスケットボールを遂行するだけでなく、チームとしてのカルチャーを再確認する機会ととらえていました。
旭川龍谷(北海道)との初戦では第1クォーターを24-11と、一気に試合を自分たちのペースに持ち込みます。すでにユース育成特別枠でB.LEAGUEのコートに立っている3年生の阿部竜大選手を中心に、ハードなディフェンスと積極的なアタックでゴールに迫るレバンガ北海道 U18。テンポ良くボールを回すそのバスケは多くの観客を魅了しました。
そんなチームの舵取り役を担うのは佐藤柊弥選手です。「まず意識したのはディフェンスで、旭川龍谷の得意な1対1にしっかり対応するための練習をやってきました」という言葉通り、相手のアタックを限定することで流れを作らせず、ミスを誘って速攻に繋げました。オフェンスでは自身のストロングポイントであるプレー理解度の高さで、アドバンテージのある場所を見つけ出し、確実に得点を重ねていきます。自分たちのバスケットボールを貫きながらも、相手の戦術にアジャストもできる対応能力の高さが随所に光り、69-40と勝利を収めました。
続く東海大学附属札幌(北海道)との試合では、シューターの中村泰規選手の活躍が光りました。旭川龍谷戦と同じようにペイントアタックからチャンスを作り出し、生まれたノーマークの3ポイントシュートを中村選手が高確率で決めていきます。「自分から動いてオープンを作ることも意識して、味方がドライブをしてくれたおかげでディフェンスが収縮して、オープンのシュートを打つことができたので、チームメートに感謝したいです」と話します。
中村選手のスリーポイントで流れをつかんだレバンガ北海道 U18は一気に点差を広げ、終わってみればこの試合も89-54と大勝を収めました。
北海道内の強豪チームと戦う初めての公式戦で、「こういった機会が北海道の高校バスケットボールのレベルアップに繋がるはずだし、そうなるようなバスケを私たちもやらなくてはいけない」と語る齋藤ヘッドコーチの言葉通りのプレーをレバンガ北海道 U18は披露しました。チーム全員がベンチ入りし、選手同士で絶えず声を掛け合い、チームメートの素晴らしいプレーに盛り上がる姿勢は他のチームに大きな刺激を与えたはずです。
「この『U18日清食品 北海道ブロックリーグ2024』は、僕たちのバスケットボールを見たことがない人たちに知ってもらえる良い機会になります。全国大会に出場するチームと公式戦で戦えることは今までなかったことなので、もちろんレベルアップしたいという気持ちも強いですが、純粋に試合ができることがうれしいです」
それまで冷静に試合を振り返ってくれた佐藤選手が見せた楽しそうな笑顔が、この大会の価値を物語っていました。B.LEAGUE U18チームの中で絶対的な存在感を示してきたレバンガ北海道 U18が北海道の強豪チームに立ち向かう、北海道のバスケットボールの歴史に新たな1ページが刻まれた瞬間でした。
「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報
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