松尾祥汰「最後の機会に楽しくプレーできました」
瓊浦(長崎県)
瓊浦は昨年、23年ぶりのインターハイ出場と24年ぶりのウインターカップ出場を果たしました。今夏もインターハイに出場し、その勢いを保ってウインターカップに挑むつもりでしたが、長崎県予選を勝ち抜くことができませんでした。
3年生はまだ引退していませんが、新チームも始動し、「U18日清食品 九州ブロックリーグ2024」の八女学院(福岡県)との試合には3年生チームと新チームの2軸体制で挑みました。
新体制になって日が浅いこともあり、前半は相手のペースに圧倒されて24-41と大差を付けられたものの、後半になると徐々に自分たちのリズムをつかみ始めます。45-63で迎えた最終クォーターは3年生チームがコートに立ち、ハードなディフェンスから猛追を開始。オフェンスではエースの松尾祥汰選手と留学生のムバグゥ イケチュク フランシス選手によるピック&ロールから得点し、残り約1分半で10点差まで追い上げます。その後の勝負どころでも松尾選手が3ポイントシュートを沈め、残り30秒を切って5点差まで縮める気合いを見せました。
最後はファウルゲームに持ち込んだものの76-84で敗れましたが、埴生浩二ヘッドコーチは「最後にやっと3年生に火がつきました」と最後まであきらめない姿を見せた3年生チームを称えました。
「ウインターカップ出場を逃したショックは大きかったと思います。それでも『自分たちがやってきたことを最後までやろう』と選手たちには伝えました。今回は新チームと3年生チームの2軸体制でやってきましたが、負けはしたものの最後にこういう姿を見せてくれてよく頑張ったと思います。スポーツは気持ちが大事です。『気持ちを入れてやればどうにかできる!』という切り替えの部分を下級生に見せてくれました」
「今まで県内では勝ってきましたから、あらためて今後は『チャレンジャーとしての気持ち』を新チームで発揮してほしいです。そういった意味でも、こういう高いレベルのバスケットを見たり、体験したことで、どうしたらもっと上まで行けるのかが選手たちも分かってきたと思います」
攻守に渡ってチームを牽引した松尾選手は試合後、「最後はみんな気持ちが入っていましたが、勝ち切らないといけない場面で勝ちきれなかったのは悔しいです。でも、最初は固かったですが、最後の機会に楽しくプレーできました」と振り返ります。
「U18日清食品 九州ブロックリーグ2024」には九州の強豪チームが集まっており、松尾選手は「九州のいろいろなチームと試合をして、いろんな課題や自分が伸ばすべき部分を見付けられてうれしかったです。自分はエースとしてやらせてもらっているので、しっかり最後の場面でも決め切れるように伸ばしていきたいです」と今大会での気付きを語ります。
松尾選手たち3年生は今大会をもって引退します。松尾選手は「中学の頃と今とではプレースタイルが大きく異なります」と瓊浦での3年間で成長した部分をこう語りました。「中学校の時の役割はシューターで、高校1年生の時もずっと外で構えているだけでした。2年生になった時に『来年から自分が点を取らないと』と思って、ピックやドライブを練習して、試合でもできるようになりました。自分は大学でもバスケを続けます。チームを代表するようなプレーヤー、多くの得点を挙げられる選手になりたいです」
「U18日清食品ブロックリーグ2024」 会場での観戦情報
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