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U18日清食品リーグ

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渡口光「苦しい場面でこそシュートを決めきる」県立石川(沖縄県)

9月28日に県立佐賀北(佐賀県)に勝利した県立石川(沖縄県)は、これで「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループH」無傷の5連勝となりました。それでも、この好成績に満足することはありません。前半を50-30と大きくリードするものの、後半に留学生のボリー アイダ ラソウル選手がベンチに下がると、県立佐賀北に点差を詰められます。最終的に72-68で勝利しましたが、全国での躍進を見据えるチームにとっては課題が残る戦いとなりました。

ゲームキャプテンを務める2年生の渡口光選手は、試合後に一つひとつのプレーを思い出すように、落ち着いた様子でこう話しました。「試合序盤は自分たちの持ち味であるプレッシャーディフェンスからのスティールで自分たちの流れを作れましたが、後半に流れが悪くなり得点を伸ばせませんでした」

第4クォーター、追い上げられる苦しい場面で、渡口選手は積極的に得点を狙いに行きます。ドリブルで相手を翻弄し、ジャンプシュートを2本決めて勝利に貢献しました。

そんな渡口選手に、チームを率いる崎浜秀勝コーチも「チームの得点源」と絶大な信頼を寄せています。しかし崎浜コーチが見据えているのは、高校バスケのその先、彼女がもっと大きな舞台で輝く未来です。「シュート力は優れていますが、バスケIQをもっと伸ばしてほしい。彼女の身長なら将来はガード的な役割も求められます。能力的にはWリーグでプレーできる可能性を持っている選手です」

渡口選手の大きな魅力は、スムーズな動きから繰り出されるジャンプシュートです。その正確なシュートで何度もチームを助けてきました。ですが、この夏に沖縄県代表として出場したインターハイで、大きな壁に直面します。全国の強豪校が見せる激しいプレッシャーの中で、いつもの自分のプレーを貫くことの難しさを身をもって感じました。仲間を生かしつつ、勝負どころでは自らの得点力を発揮する。ガードとフォワード、その両方の役割をバランスを良くこなす術を、実戦を通じて学んでほしいと崎浜コーチは考えています。

渡口選手は「沖縄県外のチームは、プレー中の気迫やディフェンス強度がとても高いと感じます」と話し、普段では味わえないハイレベルな戦いを、インターハイで感じた課題に向き合うための絶好のチャンスととらえています。

渡口選手が目標とするのは、昨年まで精華女子(福岡県)のエースとして活躍し、今は白鴎大学に所属する清藤優衣選手の洗練されたプレーです。「清藤さんのプレーは、自分がシュートを狙う場面と、味方を生かす場面がシンプルで明確です。それが私の目指すプレースタイルです」

「苦しい場面でこそシュートを決めきる力が求められます。沖縄県外のチームのディフェンス強度にも負けず、得点を取れる選手になりたいです」

2年生ながら、チームの勝利を担うエースとしての強い責任感を持つ渡口選手を、3年生たちも支えます。「先輩方から優しく話しかけてくれますし、チームの雰囲気はすごく良いです」と、渡口選手は笑顔で語りました。

崎浜コーチが「3年生も全員残って頑張っている」と語るように、頼れる先輩たちがいることはチームの大きな強みです。大切な仲間たちと切磋琢磨する毎日。全国の舞台で味わった悔しい思いは、渡口選手をさらにたくましくする大切な経験になったようです。

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

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