• 日清食品
  • カップヌードル

U18日清食品リーグ

NEW

ヴィクトリア ウビ オコイと稲葉明花「リスペクトをもって要求し合う」京都両洋(京都府)

無傷の6連勝で「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループE」での優勝を事実上決めていた京都両洋(京都府)は、11月24日に最終戦となる奈良文化(奈良県)戦に臨みました。

ゲームキャプテンを務めるヴィクトリア ウビ オコイ選手がペイントエリアを支配し、第1クォーターで24-9とリードを奪うと、その勢いを維持したまま40分間を戦い抜き、107-60の快勝を収めました。優勝チームに相応しい貫禄を見せ付けての全勝優勝でした。

京都両洋の吉田聡ヘッドコーチは「全勝優勝できたことは素直にうれしいです」と笑顔を見せつつ、「今年はヴィクトリアが中心のチームで、彼女自身が自覚をもって取り組み、プレーの幅を広げています」と、大黒柱であるヴィクトリア選手の働きを評価しています。

この日の奈良文化戦でも、187cmの高さを生かして得点を量産するだけでなく、ダブルチームが寄ればキックアウトでシューターのチャンスを演出するなど的確な判断が光りました。ヴィクトリア選手は「いつも早く良い判断ができるよう心がけています」と語り、「中と外、両方で点を取ることが大事です」と続けました。

その外からのシューティングで存在感を示したのが2年生の大西凛子選手であり、同じく2年生の稲葉明花選手でした。特に稲葉選手は、積極的なドライブでリングに迫り、ヴィクトリア選手との好連携も見せてオフェンスを引っ張ります。息の合ったピック&ロールや、2人の素早いパス交換からフリーで3ポイントシュートを放つなど、多彩な攻めを披露しました。

稲葉選手はヴィクトリア選手について「すごく優しい先輩」と言います。「普段は明るくて面白いです。私が先生に注意された時には励ましてくれますし、アドバイスもしてくれます。プレー面はもちろん、それ以外の面でもすごく頼りになります」と、全幅の信頼を寄せています。

一方で、ヴィクトリア選手は稲葉選手のことを「面白くてかわいい後輩」と言い、プレー面については「ドライブも3ポイントシュートも持っている良い選手」と表現します。普段の練習や試合中、ヴィクトリア選手は稲葉選手へ「シュートを打っていい」、「1対1になったら仕掛けていい」と伝え続け、後輩の良さを引き出すことも心掛けています。

稲葉選手も助言を受けるだけでなく、守備の場面ではヴィクトリア選手に「三線の選手への寄せをもう少し早く」、「相手との間合いを詰めてハンズアップを」などと要求していると言います。この2人に限らず、上下関係なくチームメートとして互いをリスペクトし、高め合う。その姿勢をチーム全体で徹底できているからこそ、京都両洋はチャンピオンの称号を得ることができました。

吉田コーチはヴィクトリア選手をゲームキャプテンに指名した理由について、こう明かしてくれました。「彼女は昨年からゲームに出ていて、経験値が最も高いというのが理由の一つです。もう一つの理由は、日本語をより上達させてほしいからです。ゲームキャプテンになると、自然としゃべる機会が増えますから」

その狙いは的中し、ヴィクトリア選手の日本語はメキメキと上達しました。「昨年までは『ピック』としか発言していませんでしたが、今年は練習中から声を出すようにしています。声を出して雰囲気を良くする。気づいたことはアドバイスする。それが良い練習に繋がると思っています」と、流暢な日本語で答えてくれたヴィクトリア選手。今も週2回の日本語のレッスンに加え、空き時間にはYouTubeで日本語の理解を深めています。

「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループE」を制したことで、京都両洋は2026年3月に「U18日清食品トップリーグ2026入替戦」に挑むことになります。最後に、稲葉選手は入替戦に向けて決意を語ってくれました。「来年はヴィッキーさん(ヴィクトリア選手)がいなくなってしまう分、もっとアウトサイドから点を取れるチームになり、入替戦を勝ち抜けるように頑張ります」

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

この記事をシェアする

レポート一覧へ戻る