「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループH」を戦う琉球ゴールデンキングス U18は、11月29日に東福岡(福岡県)と対戦しました。試合は一進一退の攻防となりましたが、最後は琉球が65-67で競り負けました。悔しい敗戦ではありましたが見どころの多い試合で、浜口炎コーチは、「ともにアップしたりダウンしたりが続く中で、第3クォーターの頭は上手に入れました。最後は残念でしたが、良いゲームでした」と振り返ります。
翌日の瓊浦(長崎県)戦も拮抗した展開の末に86-89で敗れ、琉球 U18は今大会を2勝5敗で終えました。戦績は負け越しとなりましたが、浜口コーチは「リーグ戦を通して、勝ち負けを繰り返しながら成長していて、ゲームの進め方がだいぶ分かってきました」と話し、選手たちの『バスケへの考え方』が変わってきたと続けます。
「高校生の場合、スタートの選手が30分ぐらい出て、あとは補いながらローテーションするイメージが多いと思います。ウチは選手を頻繁に交代させるのですが、最初の頃は『なんで下げるんですか?』という質問が多かったです。でも、バスケはローテーションしながら、みんなでフレッシュな状態でコートに立って、足を残しながら最後まで戦っていくスポーツだと思っているので、そういう面でバスケに対する考え方が選手たちも徐々に変わってきていると感じます」
浜口コーチがヘッドコーチに就任したのは今年の7月で、それまでの20年間はプロクラブのトップチームを率いていました。「トップチームの選手たちは、ベンチに下げられても理由は自分たちで飲み込んだり、理解します。でも高校生の場合、今まで長く出場していた選手が交代させられると『悪いことをしてしまったのかな?』と感じてしまう部分がありました。なので『そうじゃないよ。ゲームの進め方だよ』と伝えています。今日も0-6のランがあってタイムアウトを取りましたが、悪い流れの時は早めに切り替えたり、共通認識一つでオフェンスを組み立てるとか、そういうことができるようになってきました」
キャプテンの名城寿唯選手は普段なかなか対戦することがない部活動チームとの戦いに「Bユースのチームとやるのとは違う感覚ですごく良い経験になっています」と語ります。「Bユースのチームは戦術的なバスケで、セットプレーやモーションオフェンスを強調して個よりはチームというスタイルです。でも、部活動チームは個が強い選手がいて、プラスしてシステムがあったり、1on1のスキルも高くて、最初はやりにくさがありました。でも、試合を重ねることでどんどん慣れてきたので、この経験をBユースのチーム相手にも生かしていきたいです」
約2カ月におよぶリーグ戦を通じて、「チームとしてコミュニケーションが取れるようになったと感じています」と名城選手は振り返ります。「Bユースは試合数が少ないので、この大会のおかげで7試合増えて、遠征も増えました。あと、自分たちはもともと12人ロスターですが、U18日清食品ブロックリーグは15人ロスターで挑むことができ、みんなで遠征に来ることでチームの輪も引き締まっています」
そんなチームを引っ張る名城選手について、浜口コーチは「彼はキャプテンシーがすごくあるし、リーダーシップが取れる選手で、バスケットIQも高い選手です」と称えると、この大会でポジションチェンジに挑戦していることを明かしました。
「今日はベンチスタートでしたが、11月22日から26日にかけて行われた『インフロニア B.LEAGUE U18 CHAMPIONSHIP 2025』までは4番ポジションで先発していました。彼は大学でもプレーするのでポジションを上げていこうと話しています。今日は残り5分ぐらいでベンチに下がりましたが、これからはそういう時間帯も活躍できるようなペリメーターの選手としての成長を期待しています」
名城選手自身も「チャンピオンシップが終わったら、大学を見据えて3番でやりたいと思っていたら、コーチが先にポジションアップを提案してくれました」と語ります。「今日の東福岡戦でもハンドラーとして出ましたが、難しかったです。プレッシャーの掛けられ方も全然違うし、自分についてくるプレーヤーも4番じゃなくて、2、3番のすばしっこい選手です。今日は高さを生かせましたが、まだ上手く整理ができていないので、今後しっかりと伸ばしていきたいです」
将来を見据える名城選手は、今後の目標をこう語りました。「大学で活躍して、まずは関東リーグでしっかり名を残したいです。そして、今年から始まったBリーグのドラフトにかかるような選手になりたいです」
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