9月16日(月・祝)の「U18日清食品トップリーグ2024」、日立柏体育館(千葉県柏市)で藤枝明誠(静岡県)と開志国際(新潟県)が対戦。インターハイ8強同士の試合は決められたら決め返すという見応えのある展開でスタートしました。

#5 野津洸創選手(2年／190cm) がピック＆ポップから、#13 渡邊聖選手(1年／179cm)がキックアウトパスから決めるなど、序盤から3ポイントシュートを積極的に放っていく藤枝明誠に対して、#14 ネブフィ ケルビン シェミリー選手(3年／202cm)を軸にインサイドで勝負する開志国際。

試合開始から僅差で進んでいくと、藤枝明誠の1点リードで第1クォーターを終えます。続く第2クォーターも僅差での迫り合いが続きましたが、終盤に野津選手、#12 永田貴陸選手(1年／192cm)が立て続けに3ポイントシュートを沈め、藤枝明誠が41-33として折り返しました。

前半を嫌な終わり方をした開志国際はハーフタイムで「前半はディフェンスの部分でフラフラしてしまった。後半は、ディフェンスからしっかりやっていこう」と話し合ったと言います。その言葉どおり、第3クォーターはタフなディフェンスを展開。ミスを引き出して13-4のランを作ります。

そして得点源となった#5 平良宗龍選手(3年／182cm)のキックアウトパスから#4 清水脩真選手(3年／165cm)が3ポイントシュートを決めて逆転に成功。さらに平良選手が連続得点を挙げると、#6 千保銀河選手(3年／190cm)が2本の3ポイントシュートを沈め、61-54として第4クォーターを迎えました。

流れをしっかり掴んだ開志国際は第4クォーターでも清水選手、千保選手がそれぞれ2本の3ポイントシュートを射抜くなど好守からいい攻めを展開し、リードを広げます。藤枝明誠はエースの野津選手がゴールにアタックし続けましたが、開志国際がクロージングし、84-64で2勝目を挙げました。

開志国際は、前週行われた2試合では1勝を収めてはいるものの、不安定さも垣間見えた戦いぶりでした。本日の試合では、男子U18日本代表として「FIBA U18 アジアカップ 2024」に出場していた千保選手が合流。後半では粘り強いディフェンスに速いテンポでのオフェンスという開志国際らしい隙のないバスケットボールを見せて勝利を掴みました。特にPG清水選手、SG平良選手、SF千保選手は3人で52得点をマークし、相手にとって脅威となりました。

後半だけで4本の3ポイントシュートを沈めて14得点とマークした千保選手ですが、しばらくチームから離れていたこともあってか「開志国際は速いバスケットボールが特徴ですが、全然付いていけてなかったです。特に前半はダメでした。もっとチームにフィットできるように調整していきたいと思います」と反省を口にしました。それでも、この1年間で磨いてきた得点力は披露したと言っていいでしょう。

前週からのプラスアルファとなった千保選手の良さについて、富樫英樹コーチは「3ポイントシュートはもちろんですが、やはりディフェンスで体を張れるところ。海外での経験があり、当たりに強いところです」と語ります。そして千保選手はスコアラーがそろうチームの中で「3ポイントシュートだったり、ペイントアタックだったりが自分の仕事だと思っています。そういう部分でしっかり貢献できるようにしていきたいです」と補完する働きをしたいと強調しました。

連覇を目指す開志国際の中で、千保選手がどのようにフィットしていくか。それは「U18日清食品トップリーグ2024」の中での一つの楽しみとなりそうです。

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