さらに輝きを増した1年生ガード
桜花学園 #12 竹内みや
9月21日(土)「U18日清食品トップリーグ2024」、東洋大学赤羽台キャンパス HELSPO HUB-3アリーナ(東京都北区)で桜花学園(愛知県)と京都両洋(京都府)が対戦しました。
京都両洋は、インターハイにこそ出場していませんが、京都府予選、近畿ブロック大会で準優勝。いずれもインターハイ女王となった京都精華学園(京都府)に2点差の惜敗と全国区の実力を持つチームです。その京都両洋はボールマンに対して厳しいディフェンスを展開。ターンオーバーを引き出すと#14 ヴィクトリア ウビ オコイ選手(2年/187cm)のインサイドと3ポイントシュートで得点を重ねます。
一方、桜花学園は果敢にゴールにアタックし、#4 阿部心愛選手(3年/175cm)や#5 三國ソフィアエブス選手(3年/170cm)がシュート力を披露。一進一退の攻防を繰り広げます。先にリードを握ったのは桜花学園でした。#12 竹内みや選手(1年/161cm)が2本の3ポイントシュートを決めると、三國選手、阿部選手も続き、51-40と2桁差を付けてハーフタイムを迎えました。
後半、京都両洋は#9 岡田彩葉選手(3年/162cm)がボールをプッシュし、シュートにつなぎ巻き返しを図りますが、桜花学園は掴んだ流れを離しません。攻防で主導権を握って、リードを広げていきました。第4クォーターの残り8分、#6 白石弥桜選手(3年/184cm)がリバウンドからシュートを決めたところで78-58と20点差に。その後も終始、攻めの姿勢を貫いた桜花学園が94-68で2勝目を挙げました。
拮抗した展開から一転、桜花学園が一気に流れを掴んだゲーム。きっかけとなったのが1年生ガード、竹内選手の活躍でした。1点ビハインドで迎えた第2クォーター残り8分、井上眞一ヘッドコーチから「竹内、得点取ってこい!」とコートに送り出されたという竹内選手は、わずか15秒後に阿部選手のパスを受けてトップから3ポイントシュートを成功。直後にスピードを生かして攻め込みファウルをもらってフリースローを沈めると、さらにもう1本3ポイントシュートを射抜きました。これでチームが一気に勢い付きました。
26分47秒出場して12得点(3ポイントシュート2/2)、3リバウンド、7アシストというスタッツを残した竹内選手は、桜花学園に進学して半年間について「最初は先輩方とやっていく中でフォーメーションも色々と覚えなければならないことと、ガードとして指示を出すことにすごく苦労していました。それでも、フォーメーションも全部覚えて、誰をどう生かすのかというガードとしての判断力も成長できていると思います」と語ります。
相模女子大学中学部時代にはエースとして活躍し、2023年度 第4回全国U15バスケットボール選手権大会では準優勝に導いた竹内選手。当時はクロスオーバーや巧みなハンドリングなど派手なプレーも印象的でしたが、より安定感が高まったように見えます。
その点について、「(派手なプレーを見せると)応援してくださる方もすごく沸いてくれますが、やはりミスも増えてしまいます。チームの勝ちにこだわる中で安定感を第一に考えてプレーしています。まずは自分のシュートを考えていますが、先輩方が得点できる状況ならばそこを生かす。自分でシュートまで行けるところは行く、空いている人がいるならパスすると考えています」と説明しています。
その竹内選手がガードとして「すごく参考にしています」と語るのが、河村勇輝選手です。「身長もあまり高くない方で、シュートを決めてアシストもする。さらに的確に指示を出している河村選手を参考にしています。自分ももっと得点を取れるようになりたいので、3ポイントシュートやミドルシュートの成功率ももうちょっと上げたいと思っています」。161cmながら、スピードやキレで相手を翻弄する竹内選手のプレーは、河村選手を彷彿とさせるものがあるといっても過言ではないでしょう。
桜花学園での日々を「めっちゃ楽しいです」と満面の笑みで語った竹内選手。充実の高校バスケ生活の中でいかなる成長を遂げていくのか、楽しみでなりません。
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