「今大会で京都両洋の名前を全国に刻みたい」
京都両洋#2 杉山心月
9月22日(日)、東洋大学赤羽台キャンパス HELSPO HUB-3アリーナ(東京都北区)を舞台に行われた「U18日清食品トップリーグ2024」の第1試合で、因縁の“京都府対決”が実現しました。全国高等学校総合体育大会(インターハイ)優勝の京都精華学園(京都府)と、その京都精華学園に敗れてインターハイに出場できなかった京都両洋(京都府)が激突したのです。
この「U18日清食品トップリーグ2024」が開幕したときから、京都両洋はこの試合でのリベンジに燃えていました。「京都精華学園にはずっと負けてきたので、今度こそ絶対に勝ちたくて、とにかく自分たちができることを徹底しようと思っていました」と語るのは#2 杉山心月選手(3年/162cm)。その並々ならぬ闘志が試合の序盤から表れ、杉山選手の3ポイントシュートで先制点を挙げると、#77 林英美選手(3年/177cm)がオフェンスリバウンドに飛び込み、#9 岡田彩葉選手(3年/162cm)のジャンプシュートなどで順調に得点。開始5分で11-2と、最高の立ち上がりを見せました。
一方の京都精華学園は、トラベリングやファウルなどが続いて重い入りとなりましたが、シックススマンの#13 満生小珀選手(1年/166cm)をコートに投入して流れを変え、じわじわと反撃を開始します。#4 林咲良選手(3年/165cm)の3ポイントシュートや満生選手のバスケットカウントなどで追い上げ、第2クォーターに逆転。その後も#18 ユサフ ボランレ アイシャット選手(3年/191cm)にボールを集めて連続得点を挙げ、京都両洋に食らいつかれるものの第3クォーターには最大11点のリードを奪いました。
それでも、追い掛ける京都両洋は粘りを見せます。9点差で入った第4クォーター、杉山選手のプルアップスリー、岡田選手のジャンプシュートで4点差(56-60)に。そこから緊迫した一進一退が続きますが、#7 木谷夢菜選手(3年/170cm)のフリースロー、#14 ビクトリア・ウビ・オコイ選手(2年/187cm)のバスケットカウントで67-67と、残り1分22秒でついに同点に追い付きました。それでも、京都精華学園はこの勝負どころでアイシャット選手がリバウンドに飛び込んでファウルをもらい、残り31.3秒にフリースローを1本決めて1点リード。その後も林選手が1本フリースローを決め、最後まで守り切って2点差で逃げ切り勝利を挙げました。
悲願のリベンジまであと一歩及ばなかった京都両洋。インターハイ京都府予選が82-84、近畿ブロック大会が73-75、そして今回が67-69と、三度にわたって2点差で敗れる形となりました。大きな力の差はありませんが、「この2点は小さいようで大きいと思います」と杉山選手は悔しさをにじませます。
ただそれでも、「U18日清食品トップリーグ2024は毎試合違う会場で、会場の雰囲気や強い相手にアジャストしなければいけない難しさがありますが、自分たちにできることをやって京都両洋のバスケットを見せようと思って戦っています。今日も負けてしまって悔しいですが、自分たちの良さを出せた部分はありました」と、確かな手応えも感じている様子。杉山選手個人としても、「自分の武器は3ポイントシュートですが、全国レベルになるとそれだけでは止められてしまうと思います。そういうときは、自分のもう一つの武器であるディフェンスから走ってチームに流れを持ってくること、誰よりもコートの中を駆け巡ることを心掛けています」と言い、今大会でさらに自らを進化させようと奮闘しているようです。
初めての「U18日清食品トップリーグ2024」を戦っている京都両洋は、ここまでの戦績が1勝3敗。最後に、杉山選手は残りの3試合に向けての意気込みをこう語ってくれました。
「インターハイに出ていない分、今大会で京都両洋の名前を全国に刻みたいと思っています。京都両洋は一人一人が個性的だけれど、その個性を活かした明るいチームで、コートでもずっと笑顔で戦っています。残りの3試合も笑顔で、元気を全国に届けられたらなと思います」
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