「全員バスケットで戦いたい」
大阪薫英女学院 #4 幡出麗実
10月6日(日)、飯塚市総合体育館(福岡県飯塚市)にて開催された「U18日清食品トップリーグ2024」。注目の一戦となったのが、京都精華学園(京都府)と大阪薫英女学院(大阪府)による近畿対決です。「近畿ブロック大会では点差(62-81)を付けられて負けたので、しっかり出だしからチャレンジし続けることを意識して臨みました」と大阪薫英女学院のキャプテン#4 幡出麗実選手(2年/168cm)。全国高等学校総合体育大会(インターハイ)優勝の京都精華学園相手に、下級生主体で伸び盛りの大阪薫英女学院がどのような戦いを見せるか注目となりました。
序盤から、互いに一歩も譲らぬ展開となります。#18 ユサフ ボランレ アイシャット選手(3年/191cm)の高さを生かす京都精華学園に対し、大阪薫英女学院はオールコートでディフェンスを仕掛け、#6 的場梨緒選手(2年/174cm)らが高確率でシュートを決めて対抗。幡出選手の2本目の3ポイントシュートが決まり、開始5分で13-8とリードします。しかし京都精華学園も、#4 林咲良選手(3年/165cm)の3ポイントシュートなどですぐに逆転。アイシャット選手が3ファウルでベンチに下がりますが、代わりに出てきた#15 ンガルラ ムクナ リヤ(1年/188cm)が連続得点を奪い、1点差で入った第2クォーターには、#6 桃井優選手(3年/167cm)の3ポイントシュートなどでさらにリードを広げました。
追い掛ける大阪薫英女学院は、#5 三輪美良々選手(2年/177cm)のフリースロー、#11 杉山もも選手(1年/154cm)の速攻で反撃。杉山選手のアシストから#15 松本璃音選手(1年/160cm)が3ポイントシュートを決め、24-24の同点とします。しかしここから得点がピタリと止まり、じわじわと離されることに。結局、28-40と12点差で前半を終えました。
後半、大阪薫英女学院は激しいディフェンスで相手のターンオーバーを誘発しますが、速攻をなかなか決め切れません。一方の京都精華学園は、リヤ選手がコツコツと加点。第4クォーターにはアイシャット選手をコートに戻し、手を緩めることなく試合を優位に進めました。反撃の糸口を探る大阪薫英女学院は、幡出選手らが諦めずに3ポイントシュートを狙いますが、一矢報いることはできず。71-89で試合終了となりました。
女王・京都精華学園に敗れはしたものの、相手から25個ものターンオーバーを奪い、最後まで粘り強く戦った大阪薫英女学院。中でも、仲間への前向きな声かけや要所での3ポイントシュートで仲間を勇気付けたのが、2年生ながらキャプテンを務める幡出選手です。
「自分は最上級生ではなく中間の立場なので、1年生の気持ちも3年生の気持ちも考えながらチームを引っ張らなければいけないし、最初は難しい部分もありました。でも、キャプテンとしての責任があると思うので、学年関係なくしっかり声をかけることを意識しています。それは最近、徐々にできるようになってきました」と語るように、この「U18日清食品トップリーグ2024」で試合を重ねながら、強い責任感が芽生えてきている様子です。
大阪薫英女学院は、昨年の「U18日清食品トップリーグ2023」で4位に滑り込み、今年の「U18日清食品トップリーグ2024」の出場権を得ました。安藤香織コーチいわく「昨年、キャプテンだった木本桜子(大阪人間科学大)は、4位になったときに泣いて喜んでくれました。後輩のために出場権を取ってくれた先輩たちのおかげで今年は出られているので、経験を重ねながら、負けた試合からも多くのものを得たいです」と、「U18日清食品トップリーグ2024」の意義を語ります。ここまで2勝4敗という戦績で、残すは最終週の1試合。キャプテンの幡出選手は「自分たちのチームに圧倒的なエースはいないので、5人で守って5人で攻めるような、全員バスケットで最終戦も戦いたいです」と意気込みを語ってくれました。
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