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U18日清食品リーグ

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牧之瀬七葉「みんなの力を引き出したい」鹿児島(鹿児島県)

11月22日、鹿児島(鹿児島県)は「U18日清食品ブロックリーグ2025 グループH」で圧倒的な強さを見せる大阪薫英女学院(大阪府)に挑みました。庵下晃代コーチは「選手たちはみんな、この試合を楽しみにしていました」と語ります。全国区の強豪を相手に自分たちの力がどれだけ通用するか、そのチャレンジに選手たちは闘志を燃やしていました。

鹿児島の持ち味はアップテンポな展開からスペーシングを生かして小気味良く放つ3ポイントシュートです。それでも大阪薫英女学院のディフェンスを前に簡単にはシュートチャンスを作れず、逆にインサイドを支配されてゴール下での失点が続きます。相手のエース、三輪美良々選手のフィジカルとシュート力に圧倒され、チームとして三輪選手に良い形でパスを入れるプレーメークを止めることもなかなかできず、第1クォーターで19-34とビハインドを背負います。

それでも、この試合での鹿児島のテーマは「相手をリスペクトしながらも名前負けせず、思い切りチャレンジしていこう」でした。選手たちは逃げるプレー、消極的なプレーにいって失敗するのではなく、あくまで果敢な挑戦を続けました。

65-98で敗れたものの、庵下コーチの試合後の第一声は「楽しかったー!」でした。それはこの試合に備えて用意した大阪薫英女学院への対策を選手たちが遂行しつつ、前向きなチャレンジを続けたからです。

中でも大きな自信を得たのは、キャプテンにしてプレーメーカーの牧之瀬七葉選手でした。卓越したハンドリングスキルを持つ牧之瀬選手は、大阪薫英女学院のプレッシャーディフェンスに煽られても落ち着いてボールをコントロール。高いレベルまで磨き上げたスキルを駆使し、自分の間合いに踏み込ませません。これは牧之瀬選手の自信になっただけでなく、司令塔が落ち着いて相手のディフェンスをかわすことで、チームメートも「やれる!」と感じ、チャレンジを続けられる要因となりました。

そのスキルはミニバス時代から練習を重ねて身に着けたものだそうです。牧之瀬選手は5歳上の兄を追う形で小学校1年でバスケを始めました。「お兄ちゃんは小6で大きかったんですけど、食らい付いて一緒に練習していました」と牧之瀬選手は振り返ります。

他にも地元の鹿児島レブナイズ U15のワークアウトに参加したりと、技術を高める努力を惜しみませんでした。「薫英のようなチームと対戦する機会は鹿児島ではほとんどないので、今日はすごく楽しみにしていました。自分の技術を思い切って試すことができ、思ったより通用した感覚があります」と牧之瀬選手は楽しそうに話します。

ただし、ボールキープはできても大阪薫英女学院のディフェンスをこじ開けるのは簡単ではありません。相手を引き付けてパスを出しても、相手の寄せが想像以上に早いことでチームメートがシュートまでいけない場面も目立ちました。

「今日は『私がもっとやらなきゃいけない』と感じました。途中からフェイスガードで守られて、自分で行けなくなるとオフェンスが停滞しました」と牧之瀬選手は課題を感じつつ、試合後はすぐに次の成長のステップへと意識を向けていました。「そこで自分がもっと起点になって、シュートを打つだけじゃなく、スクリーンを使ったりパスを出したり、もっと機転を利かせることでみんなの力を引き出したいと思いました」

牧之瀬選手だけでなく、鹿児島の誰もが自分なりの収穫と課題を得て、その両方を次の成長に繋げようとワクワクした気持ちになっている。それが「楽しかった!」という言葉に繋がります。

「ハードワークの部分、コンタクトの強度。薫英さんとの差を感じて、自分たちはまだまだ甘いことが分かりました」と牧之瀬選手は課題を語りますが、その表情には充実感があります。「この差を埋めるには毎日の練習からもっとバチバチぶつかり合うことが必要なので、そこは週明けの練習からすぐに変えていきたいです」

「U18日清食品ブロックリーグ2025」 会場での観戦情報

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